テニスの試合中や、大会のサイトでスタッツって見れますよね。

こんな感じの。
ちなみにこれは先日のシンシナティ2回戦のスタッツです。
西岡が7−6(2) 6−4で勝利した試合です。
これを見るとおおよそ西岡の方がサーブが安定していたんだな、とか試合は競っていたけどトータルだと結構差が付いているな、とか分かります。
でも、このスタッツではどこのサイトを調べても私が本当に知りたいデータは出てきませんでした。
私が知りたいこと。それは
「テニスで1試合やるとそれぞれのショットをどれだけ打つのか」
つまり、1試合でストロークを何回、サーブを何回、ボレーを何回打つのか調べればそれに応じた割合で練習すると効率的なんじゃないかと思ったのです。
調べても分からないなら自分で数えてみよう、と思い1試合丸々観戦しながら調べてみました。
今回調べた試合は次の2試合です。
・2019モントリオール(マスターズ1000)
2回戦 錦織圭7−6(6) 2−6 (5)6−7R.ガスケ
錦織圭がマッチポイントを握りながら惜敗した試合。
・2019シンシナティ(マスターズ1000)
2回戦 錦織圭(2)6−7 4−6西岡良仁
錦織と西岡の初対戦で西岡が終始優勢に進めた勝利した試合。
この2試合のデータを調べてみました。
先ほど書いた通り、私が欲しいデータはどこにも出てきません。
であれば調べる方法は一つ。

試合を見ながらエクセル(numbers)に手入力です。
サーブを打ったのは誰か、ファーストサーブが入ったか、ラリーがどのように終わったか、ラリーが何回続いたかを入力するとなんやかんや計算され自動でスコアやポイント取得者などが計算されるようになっています。
ラリーが続いた回数は、プレーヤーが触った数として計算しています。
サービスエースならサーバーしか触っていないので1回
サーブをリターンが返せなければ2回といった数え方です。
[錦織vsガスケ]
トータルポイント
錦織121 ガスケ124 合計225
総打球数
錦織629 ガスケ609 合計1238
[錦織vs西岡]
トータルポイント
錦織68 西岡79 合計147
総打球数
錦織383 西岡353 合計736
ガスケ戦は3セットだった上にタイブレークが2回だったのに対して、西岡戦は2セットで終わったのでトータルポイント、総打球数も増えています。
この2試合で行われた5セットを5で割ると1セットマッチ当たりの平均が出ますね。
(225+147)÷5=74.4
(1238+736)÷5= 394.8
つまり1セットマッチだと74ポイントくらいで終わって、395回くらい打つ(1人あたり198回くらい打つ)ということが分かりますね。もちろん2試合しか検証していないですし、プレースタイルによっても変わるでしょう。
テニスは2人で交互に打つスポーツなのにガスケ戦は20回、西岡戦は30回も多く錦織は打っています。
考えられる原因は4つあります。
[悪い要因]
・ファーストが入らない
・ミスが多い
ファーストが入らないとセカンドを打たないといけないのでその分打球が増えます。またミスをすると相手は打たずにポイントが終わるので同じく打球が増えます。
[良い要因]
・サービスエースが多い
・ウイナーが多い
相手に触らせずに決めればその分こちら側の打球は増えます。これは多くてもいい要因ですね。
要するに「良くも悪くも自分が原因で終わるポイントが多いと打球数は相手より増える」ということです。言い換えれば攻撃的なテニスは相手より多く打つ必要がある、とも言えます。

ガスケ戦はファーストの確率は上回っていたのですが、ウイナー、ミスはガスケより多く、西岡戦はファーストの入りもウイナー、凡ミスも上回った結果錦織は相手より多く打っています。
(凡ミス=アンフォースドエラー、ミス=フォースドエラーです。入力が大変なのでこの表記にしています。)
打球数が多くてもウイナー、エースが多ければ勝てますし 、これは試合の結果には関係ない指数ですので、そこは間違えないようにしましょう。
ではいよいよどのショットを何回打ったか計算してみたいと思います。
まずはガスケ戦の錦織選手の打ったショットです。上の表と見比べながら見てください。
・ファーストサーブ
自分のサーブでは必ずファーストサーブを打ちますのでサーブ総数の128回がファーストサーブを打った数です。
・セカンドサーブ
表の通り45回です。
・サービスリターン
リターンを触った数で考えるなら相手が打ったサーブの総数からサービスエースとダブルフォルトを引いた数です。サービスエースとダブルフォルトはこちらは触りませんからね。
サーブの総数117回から表にはありませんがサービスエース11回とダブルフォルト3回を引いた103回がリターンをした数です。 ファーストとセカンドに分けるならファースト51回、セカンド52回となります。
・ボレー 、スマッシュ
フォアボレー4回、バックボレー5回、スマッシュ2回でした。今回の計測では「最後に触ったショット」を対象としたので「スマッシュを打ったけど返された」みたいなのはカウントされていません。ただボレー、スマッシュは半数以上は触られずに決まるので、概算ですがフォアボレー8回、バックボレー10回、スマッシュ4回とします。
・ストローク
総打球数の629からサーブ、リターン、ボレー、スマッシュを引いたのがストロークを打った数です。それぞれ引くと331回です。フォアハンドとバックハンドの比率は概算ですが
フォア:バック=4:5
でしたのでフォアハンド147回、バックハンド184回 とします。
つまり錦織選手が打ったボールは多い順に
同じ計算方法でガスケ、西岡、西岡戦の錦織も調べてみます。

これだけ見てもなんだか分かりませんね。
そもそも私が知りたかったのは
「1試合やるとどのショットをどのくらい打つのか」
でした。
そこでショットを「サーブ」「リターン」「ストローク」「ボレー・スマッシュ」の4系統に分け、平均を取ってみました。

1セットマッチをやると、ストロークは101回、サーブ55回、リターン36回、ボレー6回くらいする計算になります。割合にすると
まとめ
今回はシングルスで調べてみましたが、ダブルスだともっとボレーの比率が増えるでしょうし機会があれば調べてみたいと思います。めっちゃしんどそうだけど・・・。
それではまた、よいテニスライフを。

こんな感じの。
ちなみにこれは先日のシンシナティ2回戦のスタッツです。
西岡が7−6(2) 6−4で勝利した試合です。
これを見るとおおよそ西岡の方がサーブが安定していたんだな、とか試合は競っていたけどトータルだと結構差が付いているな、とか分かります。
でも、このスタッツではどこのサイトを調べても私が本当に知りたいデータは出てきませんでした。
私が知りたいこと。それは
「テニスで1試合やるとそれぞれのショットをどれだけ打つのか」
つまり、1試合でストロークを何回、サーブを何回、ボレーを何回打つのか調べればそれに応じた割合で練習すると効率的なんじゃないかと思ったのです。
調べても分からないなら自分で数えてみよう、と思い1試合丸々観戦しながら調べてみました。
今回調べた試合
今回調べた試合は次の2試合です。
・2019モントリオール(マスターズ1000)
2回戦 錦織圭7−6(6) 2−6 (5)6−7R.ガスケ
錦織圭がマッチポイントを握りながら惜敗した試合。
・2019シンシナティ(マスターズ1000)
2回戦 錦織圭(2)6−7 4−6西岡良仁
錦織と西岡の初対戦で西岡が終始優勢に進めた勝利した試合。
この2試合のデータを調べてみました。
データの取得方法
先ほど書いた通り、私が欲しいデータはどこにも出てきません。
であれば調べる方法は一つ。

試合を見ながらエクセル(numbers)に手入力です。
サーブを打ったのは誰か、ファーストサーブが入ったか、ラリーがどのように終わったか、ラリーが何回続いたかを入力するとなんやかんや計算され自動でスコアやポイント取得者などが計算されるようになっています。
ラリーが続いた回数は、プレーヤーが触った数として計算しています。
サービスエースならサーバーしか触っていないので1回
サーブをリターンが返せなければ2回といった数え方です。
プレーヤーが打った数は何回か
[錦織vsガスケ]
トータルポイント
錦織121 ガスケ124 合計225
総打球数
錦織629 ガスケ609 合計1238
[錦織vs西岡]
トータルポイント
錦織68 西岡79 合計147
総打球数
錦織383 西岡353 合計736
ガスケ戦は3セットだった上にタイブレークが2回だったのに対して、西岡戦は2セットで終わったのでトータルポイント、総打球数も増えています。
この2試合で行われた5セットを5で割ると1セットマッチ当たりの平均が出ますね。
(225+147)÷5=74.4
(1238+736)÷5= 394.8
つまり1セットマッチだと74ポイントくらいで終わって、395回くらい打つ(1人あたり198回くらい打つ)ということが分かりますね。もちろん2試合しか検証していないですし、プレースタイルによっても変わるでしょう。
なぜ2人の総打球数に差が出るのか
テニスは2人で交互に打つスポーツなのにガスケ戦は20回、西岡戦は30回も多く錦織は打っています。
考えられる原因は4つあります。
[悪い要因]
・ファーストが入らない
・ミスが多い
ファーストが入らないとセカンドを打たないといけないのでその分打球が増えます。またミスをすると相手は打たずにポイントが終わるので同じく打球が増えます。
[良い要因]
・サービスエースが多い
・ウイナーが多い
相手に触らせずに決めればその分こちら側の打球は増えます。これは多くてもいい要因ですね。
要するに「良くも悪くも自分が原因で終わるポイントが多いと打球数は相手より増える」ということです。言い換えれば攻撃的なテニスは相手より多く打つ必要がある、とも言えます。

ガスケ戦はファーストの確率は上回っていたのですが、ウイナー、ミスはガスケより多く、西岡戦はファーストの入りもウイナー、凡ミスも上回った結果錦織は相手より多く打っています。
(凡ミス=アンフォースドエラー、ミス=フォースドエラーです。入力が大変なのでこの表記にしています。)
打球数が多くてもウイナー、エースが多ければ勝てますし 、これは試合の結果には関係ない指数ですので、そこは間違えないようにしましょう。
どのショットを何回打ったか
ではいよいよどのショットを何回打ったか計算してみたいと思います。
まずはガスケ戦の錦織選手の打ったショットです。上の表と見比べながら見てください。
・ファーストサーブ
自分のサーブでは必ずファーストサーブを打ちますのでサーブ総数の128回がファーストサーブを打った数です。
・セカンドサーブ
表の通り45回です。
・サービスリターン
リターンを触った数で考えるなら相手が打ったサーブの総数からサービスエースとダブルフォルトを引いた数です。サービスエースとダブルフォルトはこちらは触りませんからね。
サーブの総数117回から表にはありませんがサービスエース11回とダブルフォルト3回を引いた103回がリターンをした数です。 ファーストとセカンドに分けるならファースト51回、セカンド52回となります。
・ボレー 、スマッシュ
フォアボレー4回、バックボレー5回、スマッシュ2回でした。今回の計測では「最後に触ったショット」を対象としたので「スマッシュを打ったけど返された」みたいなのはカウントされていません。ただボレー、スマッシュは半数以上は触られずに決まるので、概算ですがフォアボレー8回、バックボレー10回、スマッシュ4回とします。
・ストローク
総打球数の629からサーブ、リターン、ボレー、スマッシュを引いたのがストロークを打った数です。それぞれ引くと331回です。フォアハンドとバックハンドの比率は概算ですが
フォア:バック=4:5
でしたのでフォアハンド147回、バックハンド184回 とします。
つまり錦織選手が打ったボールは多い順に
バックハンド184回
フォアハンド147回
ファーストサーブ128回
リターン103回
セカンドサーブ45回
バックボレー10回
フォアボレー8回
スマッシュ4回
ということです。フォアハンド147回
ファーストサーブ128回
リターン103回
セカンドサーブ45回
バックボレー10回
フォアボレー8回
スマッシュ4回
ガスケ、西岡の比率
同じ計算方法でガスケ、西岡、西岡戦の錦織も調べてみます。

これだけ見てもなんだか分かりませんね。
そもそも私が知りたかったのは
「1試合やるとどのショットをどのくらい打つのか」
でした。
そこでショットを「サーブ」「リターン」「ストローク」「ボレー・スマッシュ」の4系統に分け、平均を取ってみました。
1セットマッチの各ショットの回数

1セットマッチをやると、ストロークは101回、サーブ55回、リターン36回、ボレー6回くらいする計算になります。割合にすると
サーブ 28%
リターン 18%
ストローク 51%
ボレー 3%
となります。思ったよりサーブとリターンの比率が高いので、練習時間の4割くらいはサーブリターンに充てるといいのかな、とも思います。リターン 18%
ストローク 51%
ボレー 3%
まとめ
今回はシングルスで調べてみましたが、ダブルスだともっとボレーの比率が増えるでしょうし機会があれば調べてみたいと思います。めっちゃしんどそうだけど・・・。
それではまた、よいテニスライフを。